EC1-B レビュー
先日購入し2週間ほど使用しました。
レビューの際に使用したマウスパッドは Hyperx Fury S になります。
スペック
以下、Benq のサイトに詳細なスペックが載っていました。
大きな変更点としては、 Pixart pmw3360 にセンサーが変更されたことです。
また、マウスのソールが従来の大きな半円形のものから楕円形の小さいものに変更されています。
上記以外にも、マウスレートの切り替えはマウスの底面に設置されたボタンを押して変更するように改良されていました。USB の抜き差しが不要になったので便利になっています。
外観
全体的に黒で統一されており、
形
IE3.0 クローンです。IE3.0 と持ち比べてみるとわかりますが、IE3.0 よりも少し小さめで、一番出っ張っている部分が IE3.0 よりも手の平に当たりにくくないっていることと、
手が大きめのユーザーなら難なく持てるサイズ感だと思います
並べて写真を撮るとこんな感じです。
メインクリック
カチカチ系のスイッチです。
CS:GO などにおける単発撃ちがしやすいスイッチですが、半面、
サイドボタン
ややフニャッとした感じの遊びのある押し心地です。
ホイールクリック
やや硬めのカチッとしたボタンとなっています。
ホイール
ZOWIE 特有のヌルヌルした感じのホイールで、
マウスソール(マウスフィート)
やや滑り感の強いテフロン系のソールが貼られています。
ケーブルの素材
ビニール系の素材でコーティングされており、
マウスをどのように持つか
IE3.0 と大体同じ形なので、
マウスの持ち方に関しては以下を参照。
IE3.0 に関しては Claw grip か Fingertip Grip がいいんじゃないかなという印象です。
指先でエイミングをコントロールするのに向いているので。
実際使用してみた感想(良い部分)
IE3.0 クローンということもあってかなり持ちやすく、リフトオフディスタンスも低めに抑えられているので、マウスを少し浮かして中央に戻す際も特に違和感なく操作できました。マウスパッドは Hyperx Fury S の1種類しか試していませんが、ネガティブアクセルもなく、加速がかかっているといったこともなかったので、クセがなく非常に扱いやすいマウスという印象です。
悪い部分
自分に合わなかったのは以下の4点です。
1.ソールが滑りすぎる
これがかなり致命的で、操作性を損なっているような印象を受けました。
レビューを書く際に使用した Hyperx Fury S はかなり滑りにくいマウスパッドなのですが、G403 や Pro Gaming Mouse などの Logicool 製のマウスと比較した場合、EC1-B は滑りすぎてしまうので、狙った場所にきちんとエイミングするが難しくなってしまいました。Logicool のマウスに付属しているようなソールに変更したらかなり良くなったのですが、あまり滑らないソールも ZOWIE から出してほしいというのが正直なところです。
※こちらのソールが Logicool 製マウスのソールに近いのでおすすめです
2.センサーの挙動が若干おかしい気がする
Mouse Tester でセンサーの波形を撮ると以下のようになったので、センサーの性能自体は特に問題ないかなと思うのですが、実際使ってみるとやや上下に波打つ感じがするので、人間側で若干補正をして使うような感じになりました。
ただ、このあたりのマウスの挙動に関しては、普段からどのようにエイミングをしているかによって違ってくるので、あくまで自分の場合は違和感があるという感じです。
長時間使っているとだんだん慣れてくるので、マウス自体を「体に慣らす」ために一定の期間が必要かなという印象です。
こちらの問題に関しては、後述する3番目の部分にもかかわってきます。
3.マウスパッドキャリブレーション機能がなくセンサーの最適化ができない
これは正直言って、ゲーミングマウスを作っているすべてのメーカーに標準搭載してほしいくらい優れた機能です。Logicool 製のマウスが一歩抜きんでているのもこの機能の存在が大きいと思います。
マウスパッドは一見平面に見えますが、実際はマウスパッドにおける中間層※に凹凸があり、うねりが生じているような状態です。要は、穴だらけのスポンジのような中間層の場合、マウスパッドの表面に微妙な凹凸があるような状態なので、それをマウスのセンサーが読み取ってしまい、思った通りのエイミングができない状態となってしまいます。
上記のようなマウスパッドの表面をセンサーが読み取って最適化を行い、ソフトウェア側で補正をかけることでより精度の高いエイミングが可能となる といった仕組みです。
ZOWIE の哲学として「不要な機能を載せない」というのと、プロフェッショナルなゲーマーに最高の製品を提供する」の2つがあると思うのですが、マウスパッドのキャリブレーション機能は後者に当たると思うので、今後は提供いただけることを願っています。
4.反応が若干遅い
G403 と比較すると反応が少し遅いです。これは「なぜ反応が遅いと感じるのか」をいろいろ考えた結果、以下が思い当たりました。
マウスを持ったときのセンサーの位置が G403 と比較してやや手の後ろにある
上記に関しては、わかりにくいと思うので写真を撮ってみました。
EC1-B
G403
これでもだいぶわかりにくいですね(笑)
要は、マウスを持った際のセンサーの位置が EC1-B の場合は手のやや後ろ側(中指の付け根当たり)にあるのに対し、G403 の場合は中指の第一関節当たりに来ています。
これがどういうことかというと、以前、ダーマポイントが出したフロントセンサーのマウスというのがあり、EC1-B と比較して、G403 はこちらの挙動に近いような印象を受けました。これが自分の感じた「G403のほうがレスポンスがいい」理由ではないかなと感じました。
まとめ
いろいろ長々と書いてきましたが、悪いと思った点はあるにせよ、一定の水準を保ったゲーミングマウスであることは間違いないです。
ただ、ネックとなってくるのが、競合の Logicool 製マウスがより安価で高機能であるため、値段は差し置いて、「形や重さなどの部分で EC1-B に優位性がある」となるかどうか。といったところでしょうか。
以上です。